PhotoshopやIllustratorで間取り図を作る方法|ps・eps・イラレ活用法

間取り図を作成する方法は多岐にわたります。
CADソフトや専用アプリを利用するのが一般的ですが、「デザイン性を重視した間取り図を作りたい」「プレゼンや広告用に見やすく仕上げたい」という場合にはPhotoshop(フォトショップ)やIllustrator(イラストレーター)といったデザインソフトが非常に有効です。
しかし「PhotoshopとIllustratorのどちらを使えばいいの?」「psd形式やeps形式はどう使い分けるの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。
この記事では、初心者でもわかりやすいように、PhotoshopやIllustratorで間取り図を作成する方法をステップごとに解説し、ps形式・eps形式の違いや活用法まで詳しく紹介します。
Photoshop・Illustratorで間取り図を作るメリット
PhotoshopやIllustratorを使って間取り図を作成するメリットは大きく分けて3つあります。
- デザイン性が高い
CADソフトは正確な図面作成に特化していますが、デザイン性ではやや硬い印象になりがちです。PhotoshopやIllustratorなら色や質感を自由に調整でき、広告や資料用に見栄えの良い間取り図を作成できます。 - カスタマイズが容易
オリジナルのアイコンや家具イラストを挿入できるため、用途に合わせて柔軟にカスタマイズ可能です。 - 印刷・共有がしやすい
psdやeps形式で保存でき、プレゼン資料やチラシなどにそのまま利用できます。
特に不動産業界やリフォーム業界で「見やすく、デザイン性の高い間取り図」を求められるシーンでは大きな強みとなります。
Photoshopで間取り図を作る方法
Photoshopは画像編集ソフトですが、レイヤーや図形ツールを駆使することで間取り図を描くことができます。
- 新規ドキュメントを設定する
印刷用途なら300dpi、Web用なら72dpiが目安。キャンバスサイズはA4やA3など目的に合わせて選びます。 - 外枠と仕切りを描く
長方形ツールを使って建物の外枠を描き、仕切り線をレイヤーごとに追加していきます。グリッド表示をオンにすると寸法を揃えやすくなります。 - ドアや窓を表現する
半円や直線を組み合わせてドアの開閉方向を表現。窓は二重線で描き、レイヤーに名前を付けて管理するとわかりやすいです。 - 家具や設備を追加する
シェイプツールで家具を描くか、アイコン素材を配置します。色分けすると視認性が高まります。 - 保存・書き出し
編集可能な状態で保存する場合はpsd形式、印刷用に書き出す場合はeps形式を選ぶとよいでしょう。
Photoshopは正確な寸法管理には不向きですが、見栄えを重視した図面作成に強みがあります。
Illustrator(イラレ)で間取り図を作る方法
Illustratorはベクターデータで図形を扱うため、間取り図作成に適しています。拡大縮小しても画質が劣化しない点が大きなメリットです。
- アートボードを設定する
実寸に近いサイズを指定して、縮尺を意識しながら作業します。 - 外枠と壁を描く
長方形ツールやペンツールを用いて外枠を作成。線幅を調整し、外壁は太め、内壁は細めにすると視認性が上がります。 - ドアや窓をテンプレート化
一度作成したドアや窓はシンボルとして登録しておくと、複数の部屋に効率的に配置できます。 - 家具アイコンを配置
ベクター素材を活用すれば、見栄えの良い家具配置が可能。インテリアのシミュレーションとしても活用できます。 - 保存と活用
編集可能なai形式で保存し、印刷や共有用にはeps形式に書き出します。ポスターやチラシ制作との相性が非常に良いのがIllustratorの強みです。
ps形式とeps形式の違いと使い分け
間取り図を保存・共有する際にはファイル形式を正しく選ぶことが重要です。
- psd(Photoshop形式)
レイヤーを保持でき、再編集が容易。主に自分で作業を続ける場合やWeb用に適しています。 - eps(Encapsulated PostScript形式)
Illustratorでの利用や印刷会社への入稿に適した形式。高解像度印刷や業務利用に向いています。
つまり「自分で編集するならpsd」「外部に渡すならeps」と使い分けるとスムーズです。
デザインソフトで間取り図を作るときの注意点
PhotoshopやIllustratorは便利ですが、注意すべき点もあります。
- CADのように自動で寸法が反映されるわけではないため、縮尺管理は手動で行う必要があります。
- 正確な建築図面として利用するには限界があるため、あくまでデザイン用途やプレゼン資料用として活用するのがおすすめです。
- 商用利用する際はフォントや素材のライセンスにも注意しましょう。
Photoshop・Illustrator以外の選択肢
「正確な寸法や建築基準に基づいた図面を作りたい」場合は、CADソフトや専用の間取り図作成ソフトの方が適しています。Webアプリやフリーソフトでも初心者向けの選択肢は豊富にあり、用途によってはそちらの方が効率的です。
ただし「チラシ用の見やすい間取り図を作りたい」「インテリアを含めてデザインしたい」という場合にはPhotoshopやIllustratorが最適です。
まとめ
PhotoshopやIllustratorを使えば、専門知識がなくても見栄えの良い間取り図を作成できます。
Photoshopは画像編集に強く、色や質感を重視した表現に向いています。Illustratorはベクターデータの扱いやすさから、拡大縮小や印刷に強みがあります。
保存形式については、自分で編集を続けたいならpsd、印刷や共有にはepsを選ぶのが基本です。
間取り図作成において正確さや自動化はCADや専用ソフトに劣りますが、デザイン性や資料活用の観点では大きな強みを発揮します。
目的に合わせてソフトを使い分け、効率的かつ美しい間取り図を作成しましょう。